序章

…みんなが苦しみにまけることなく生きているから、私も生きなければならないのだろうか、…

二十歳の原点序章 [新装版]

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この文章読んではっとさせられた。

よく聞く話ではないか、何でこんなことを?とかこんなに辛いのにどうして?の返答に“みんなやってるんだから”“他の人も頑張っているんだから”が当たり前で帰ってくる。確かにおかしい。隣の奴が日々苦しみに耐えているから、自分も苦しまなければならない、そんなのどうかしてる。他の人が過労で死んじゃったら自分も死ななくちゃいけない?


凄く共感できるから「楽しいことがいっぱいあるよ」なんてとても言えないけど、どうしようもなかったんだろうか?正解ではない、絶対に正解ではない。自殺を選ぶことが正解ならば今耐えている人はどうしたらいいんだよ。と高野さんに言いたかった。


無駄。必死にむずかしく考えすぎてる。

「全部納得して生きてる奴なんていないよ」

鍵泥棒のメソッド [DVD]

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最後の方に出てくる台詞。ちょうど思い出したので。やっぱり納得がいかない、と助けた女がつぶやいた後殺し屋が言う言葉。

出てくる疑問一つ一つに模範解答なんて求めてたら息苦しくてやってらんないよ。

 

と思ったけどもう妥協しすぎて自分になにも期待できなくなっていることに気づいた

失はれる物語

「…今ここで、きみに言いたい。同封した写真を見て。きみはいい顔している。際限なく広がるこの美しい世界の、きみだってその一部なんだ。わたしが心から好きになったものの一つじゃないか。」

失はれる物語

失はれる物語

自分がいかに微々たる存在であるか、別に今まで満足していたとかではなく、ただ他人と比較してなんでこんなに違うのか…とか考えてたら、染みついてしまった                                           

これを初めて読んだ当時高校生で、帰りの電車の中で読了したのをはっきり覚えてる。

未だにそうだけど、話に出てくる人が現実味を帯びていて自分の知らないどこかで普通に生活してるんじゃないか、みたいに思う時があって、

そういうのもあいまってわんわん泣いた。

この小説は短編集なもんで、お勧めは“幸せは子猫のかたち”。上の台詞も出てきます。

読んだ後の心地良さは最高、これがきっかけで乙一さんの本を読む様になりました。

鍵泥棒のメソッド

金がないくらいで死ぬことはないよ、役者の才能だってないわけじゃないと思うぞ」

鍵泥棒のメソッド [DVD]

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レンタルしてみたけど、とても良かった

何だろう救われた気がした。今まで何も浮かばれなくて苦しんで、ショックを受けて死のうとして…

                                                                            

若い人特に落ち込んだ時に見て欲しい、TSUTAYAとかでレンタルして観て欲しい。上手くいかないけど、いいことなんか何もないけど、死ぬことは無いんだよって初めて言葉で聞いたよ(T ^ T)まあストーリーの展開はもの凄い早いんだけどね、印象に残ったのはそんなとこ。 

暗い話題暗い話題、もううんざりだよ。365日毎日悩まなくちゃいけない様な生活なら自殺も止む無しかな?ちょっとした楽しみなんてもんじゃ小さい!

これの為に今ここに居るんだって、大きな声で言いたい(T . T)

総じて、

死のうと思う日がくるだろうその時にきっと自分を止めてくれる、そんな映画でした。

はさみ

はさみ hasami [DVD]

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美容師さん理容師さんの専門学校が舞台

今まで見たことも聞いたことも無い世界の話でとても興味深いね。

「…人と上手く付き合えない様な奴は美容師なんかできっこないよね。」

そんなことねえよ、と独り言呟いたらなんかかぶった。そんなに美容室行かないからよくわかんないけど、全員の美容師さんが喋るのが得意な訳じゃないんだね。

でもよく考えたら、そんな人お店側がお客にだすわけないか。一人一人が店の顔になっちゃうんだもんね。

「…髪型一つですごいよね。」    ー「うん、髪型ってすごいよ。人を変える力を持ってる。」

なんかね“身だしなみ”って言葉にすると、軽く見えちゃうけど髪型も服装も肌もその人の一部って考えると…(大事の更に上の言葉が見つからない)

内容について言うと、この専門学校の先生たち親身過ぎじゃね?専門学校ってこういうもんなのかな?(ちょっと…いやかなり羨ましいな)

手に職をつけるー美容師

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

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見れば見るほどいい指導者が多い

学校って凄い場所なんだね。いい先生(って言ったって人によりけりだけど)に逢えるかどうかなんて巡り合わせだし、別にそういうのが無かったからって死ぬ訳じゃないし…ただ、自分にもそういうのがあったら良かった

 

わくらば日記

「見えるってなにが?」                         ー「何て言えばいいのかしら…半日前や三日前のことが、なぜだか見えちゃうのよ」

わくらば日記 (角川文庫)

わくらば日記 (角川文庫)

不思議な力を姉にもつ少女の物語。

個人的には、出てくる男性陣が嫌い。何かにつけて、その能力を利用しようとする辺りが。

残念ながら、サクッと読めてしまった。

もうちょっと泥臭くてもいいかなと。

三人暮らし

年の近い女性たちのみでの生活。

ルームシェア、ハウスシェアとか最近の話題かな?とか思ってたら意外に近所やお隣との付き合いも大事にしていた描写もあった。

でもあれだね、特に若い女性たちでハウスシェアするっていうのは想像するだけで楽しそう。んでもって親が大反対する辺りが読んでてとても愉快。

やーいもっと苦しめ苦しめ。人生五体満足でいられるだけでも有難いんじゃボケ。

まあでも変化のない日常はつまらないし、積極的に外に出ていこうとする姿勢は健全な気もする。

自立出来る年齢になると、誰かに監督されるのが面白くないと感じる様になる。

でもこれは悪いことではなく、ちゃんと自分の身の回りのことを自分で出来る様になるために大切な感情だと思う。

家出のすすめ (角川文庫)

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対岸の彼女

…葵は言葉を連ねる。「中学のとき、学校行けなくなっちゃったんだ。こわくて。そんなのきっと、ナナコにはわかんないよね。あのね、自分がどっかおかしいのはわかんの、わかるけど、でもだれもしゃべってくれないから、どこをどうすればふつうにできるかわかんないの。…

対岸の彼女 (文春文庫)

対岸の彼女 (文春文庫)

いじめ、もしくはそれに近いものを経験した人だったら分かるはず

これを人に話すのがどれほど恐いことか

受け止めてくれる確証なんかないんだからね

はじめの展開からいじめを主題とした小説かな?と思ったけど、違う気が最近になってしてきた

私たちはなんのために年を重ねるのだろう
なぜ私たちは年齢を重ねるのか。生活に逃げ込んでドアを閉めるためではない、また出会うためだ。

いじめって要するに、人との関わり方を問題としているわけだから、そこからじゃあそもそも何故こんな煩わしい人生続けなくちゃいけないの、っていう話だ。

 

進むにしたがってその都度前向きになったらいい、顔を挙げて挨拶出来る様になるから。煩わしいと感じるかもしれないけど人との会話が一番ホッとさせてくれるんだから。

それでも、見失ないそうな時はこの本を読み直せばいい。生涯の宝物ができました。