二十歳の原点
私にはあまりにも友達が少なすぎる。挨拶をかわす友達、それさえも少ない。
「独りである」ことは、何ときびしいことなのだろうか。自殺でもしようかなと思った。
- 作者: 高野悦子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/05
- メディア: 文庫
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幾度も出てくる“独り”、孤独感に押し潰されている様子が伺える
この頃から大学、対人関係、女性、アルバイト…とかなりネガティブな視点がノートに綴られている。
何ごともなく一日が過ぎてゆく。本だけが私のたより。
高野悦子さんは中学の頃からずっと読書を…何だろう、精神安定剤みたいな扱いをしているように伺える。
いや、この時代の学生みなそうだったのだろうか、ネットもゲームもなかったようだし
三十歳になったら自殺を考えてみよう。
この一行を読んで少しホッとした
少なくともそこまで生きるつもりが垣間見えたから。
自分も他人ごとでは無いかもしれないな、何だったらこの人より状況わりぃんだから
大学に入りたての頃よくきかれたものだ。「あなたは何故大学にきたの」と。私は答えた。「なんとなく」と。
激しく同意してしまう。上手いこといかなかった奴がこの問にぶち当たるみたいだ、おそらく本音だろう言い切っている
私にとって大学にくる必然性はなかった
最初から分かっていたはずなのに、そこを後悔せずにはいられないだろう。
最後に
昭和四十四年六月二十四日未明、鉄道自殺。 (高野三郎)
で終わっている。生きていて欲しかった、是非続きを読みたいがここまで読ませて貰っただけでも有難い
御冥福を心からお祈りします